六曜の図解

六曜とは

六曜(ろくよう)は、日本の暦注の一つで、日の吉凶を表す暦注として広く知られています。「大安」「仏滅」「先勝」「友引」「先負」「赤口」の6種類があり、これらが6日周期で繰り返されます。

現代では、結婚式や引越し、開店、葬儀など、重要な行事の日取りを決める際の参考にされることが多く、特に「大安」は縁起の良い日として人気があります。

六曜は、もともと中国から伝わった暦注ですが、日本独自の発展を遂げ、現在でも日常生活に根付いています。カレンダーやスケジュール帳にも記載されていることが多く、日本人の生活文化の一部となっています。

六曜の歴史と由来

六曜の起源は古代中国にあり、陰陽五行説に基づいた暦注として発展しました。日本には平安時代に伝来したとされ、当初は陰陽師や貴族の間で用いられていました。

江戸時代になると、暦が一般庶民にも広く普及するようになり、六曜も日常生活に浸透していきました。特に、伊勢暦(伊勢神宮が発行していた暦)に六曜が記載されるようになったことで、全国的に知られるようになりました。

明治時代の暦の改革で一時的に公式な暦から姿を消しましたが、民間では引き続き使われ続け、現代に至っています。現在では、迷信的な側面もありながらも、日本の伝統文化として大切にされています。

六曜の種類と意味

大安(たいあん)

六曜の中で最も縁起が良いとされる日です。「大いに安し」という意味で、何事を始めるにも良い日とされています。特に結婚式や開店、引越しなど、新しいことを始める際に選ばれることが多い日です。

大安の日は、神社やホテルでの結婚式場の予約が取りにくくなるほど人気があります。また、引越し業者も大安の日は混み合うことが多いです。

仏滅(ぶつめつ)

六曜の中で最も凶とされる日です。「仏も滅する」という意味で、物事を始めるには適さないとされています。特に結婚式や開店などの祝い事は避けられることが多いですが、葬儀や法事などの仏事には差し支えないとされています。

現代では迷信として捉える人も増えていますが、結婚式場やホテルでは仏滅の日は料金が安くなるなど、実生活にも影響しています。

先勝(せんしょう)

「先んずれば勝つ」という意味で、午前中は吉、午後は凶とされています。朝のうちに物事を済ませれば良い結果が得られるとされ、午前中に行動することが推奨されます。

結婚式や商談など重要な用事は午前中に行うと良いとされています。

友引(ともびき)

「友を引く」という意味で、朝と夕方は吉、昼は凶とされています。特に葬儀を避ける日とされており、「友を引く(連れていく)」ことから、葬式を出すと連続して不幸が続くという言い伝えがあります。

ただし、結婚式や開店などの祝い事は問題ないとされ、大安の次に人気のある日です。

先負(せんぷ)

「先んずれば負ける」という意味で、先勝とは逆に、午前中は凶、午後は吉とされています。重要な用事は午後に行うと良いとされています。

急ぐことは避け、慎重に行動すべき日とされています。

赤口(しゃっこう)

「赤」は火や血を連想させることから、危険を意味し、基本的には凶日とされています。ただし、正午の時間帯(午の刻、11時〜13時頃)だけは吉とされています。

特に争いごとや訴訟、金銭の貸し借りなどは避けるべきとされていますが、神事や仏事は差し支えないとされています。

六曜の計算方法

六曜は、旧暦(太陰太陽暦)の日付に基づいて決まります。具体的には、旧暦の月と日を足した数を6で割った余りによって決定されます。

計算方法は以下の通りです:

  • (旧暦の月 + 旧暦の日)÷ 6 = 余り
  • 余り 1 → 先勝(せんしょう)
  • 余り 2 → 友引(ともびき)
  • 余り 3 → 先負(せんぷ)
  • 余り 4 → 仏滅(ぶつめつ)
  • 余り 5 → 大安(たいあん)
  • 余り 0 → 赤口(しゃっこう)

ただし、現代のカレンダーでは、この計算を行わなくても六曜が記載されていることが多いので、実用的には計算する必要はありません。

現代での六曜の活用法

現代社会では、六曜は主に以下のような場面で活用されています:

結婚式の日取り

多くのカップルが結婚式の日を選ぶ際に六曜を参考にします。大安や友引が特に人気で、仏滅は避けられる傾向があります。

引越しの日程

新生活の始まりとなる引越しも、大安の日を選ぶ人が多いです。引越し業者も大安の日は予約が埋まりやすくなります。

開店・開業

新しく店舗をオープンしたり、事業を始める際にも、縁起の良い日を選ぶ傾向があります。

葬儀・法事

葬儀は友引を避ける傾向がありますが、緊急時には日取りを選べないこともあります。

ただし、現代では六曜を重視する度合いには個人差があり、まったく気にしない人も増えています。それでも、日本の伝統文化として、多くの人が何らかの形で六曜を意識しています。

2025年の六曜カレンダー

2025年の主要な行事や祝日における六曜をいくつかご紹介します:

  • 2025年1月1日(元日):先負
  • 2025年2月11日(建国記念の日):友引
  • 2025年3月21日(春分の日):大安
  • 2025年4月29日(昭和の日):先勝
  • 2025年5月3日(憲法記念日):友引
  • 2025年5月5日(こどもの日):仏滅

詳細な六曜カレンダーは、印刷用カレンダーページからダウンロードできます。また、2025年カレンダーページでも確認できます。

まとめ

六曜は、日本の伝統的な暦注として長い歴史を持ち、現代でも多くの人々の生活に影響を与えています。特に結婚式や引越しなど、人生の重要な節目となる行事の日取り